2023年末、14年の時を経てフルモデルチェンジを果たしたミニッツMR-04EVO2。MR-03の卓越したレイアウトを継承しつつ、センサー付きブラシレスモーターの搭載、フロントサスペンションの刷新、そしてバッテリーの低重心化により、その性能は飛躍的に向上しました。そんなMR-04EVO2がマイナーチェンジを迎え、性能がアップデートされます。RWDシリーズに先行装備され、剛性が強化されたフロントサスペンションアーム2.0を装備し、レースシーンで装着率100%とも言われるジャイロユニットセットが標準搭載。しかも、このジャイロユニットは『V2』となり、安定性と旋回性能を高い次元で両立させた新型となります。これにより、レースにおける戦闘力が研ぎ澄まされるのはもちろん、操縦する歓びも格段に深まります。また、レースユーザーにとって重要なのが、最新のRCユニットを搭載し、モーターの回転数制御を可能にしたことです。この機能はレースの公平性を維持しながら、より高度なセッティングを求めるユーザーにとって不可欠なものです。従来、ミニッツカップのレギュレーションではモーターのKV値(回転数/電圧)が規制されていましたが、2025年からはモーターの回転数自体を規制する方式へと変更されました。MR-04EVO2は、この新しい回転数規制に完全対応しています。I.C.S.セッティングマネージャーを使用することで、各クラスのレギュレーションに合わせたモーター設定が可能。

ジャイロユニット基板に専用CPUを追加し、きめ細かい制御が可能になりました。また、演算処理速度の向上によりレスポンスが向上し、従来のジャイロにありがちだった『ゲインを上げると曲がらない』という症状を軽減。安定性と旋回性能を高い次元で両立させた、新世代ジャイロユニットの誕生です。

MR-03の優れたレイアウトはそのままに、センサー付きブラシレスモーターの採用とフロントサスペンション回りの変更、バッテリーの低重心化などで大幅な性能アップを実現したMR-04EVO2シャシー。フロントのロワ&アッパープレートとステアリングタイロッドの交換でナロー、ワイドの両トレッドに変更可能。加えて、車種に合わせたホイールベースの変更も可能。

アッパーアームがスイングしてコーナリング中のキャンバー角を適正化するフロントサスペンション形式は従来型同様だが、ナックルの形状をMA-030タイプへ変更し、さらにキャンバーの安定性を向上。キャスター、トレールなどのジオメトリーも見直すことにより、リニアな操縦性を発揮する。フロントスプリングはMR-04用の新仕様。硬さ違いのスプリングもオプションで用意される。

キングピン一体型にリニューアルされたフロントナックル。キングピンボールとのクリアランスも最適になり、ガタつきのないスムーズな作動を実現。ボールベアリングは回転抵抗の低い内径3mmタイプに変更された。

駆動ロスを抑えるボールベアリングは、7個すべて回転抵抗の低い内径3mmタイプになった。

メインシャシーの動力用単4型乾電池の搭載部をMR-03より低く設定して低重心化を達成。コーナリング時の安定性が向上し、スピード&操縦性アップに貢献する。この変更に伴いシャシー形状も一新。

旋回時における左右リアタイヤの回転差を吸収し、過度な負荷が加わった際には適度にスリップしてトラクション性能を高めるボールデフを標準装備。アルミパーツはシルバーのクリアアルマイトで精悍なイメージに仕上げられる。

新ユニットは各社製ハイエンド送信機の高速通信にも対応し、これまでにないレスポンス性能を実現。また、各社受信ユニットに対応。KO製ユニット使用時(ADVモード)には0.99ms、Futaba製ユニット使用時(EVO2モード)は0.9msの高速通信を実現。※従来は2.6ms〜3.0ms。